こんばんは。
さて、先週の市場を今日も振り返っていきたいと思います。
主な指数の週足変動とテクニカル面の変化
まずは指数の週足変動とそれぞれのチャートを見ていきたいと思います。
※あくまで週足でのテクニカル指標です。日足やそれ以外の短期足で大きな値動きだったとしても、週足で俯瞰してみると「レンジの範囲内」ということが多くありますのでご留意ください。
- 指数 終値 前週比 騰落率
- NYダウ 36327.96 +508.39$ +1.42%
- S&P500 4697.54 +92.15$ +2%
- NASDAQ 15971.59 +473.20$ +3.05%
- 日経225 29611.5 +718.88 +2.49%
- FTSE100(英) 7308 +59.8 +0.82%
- DAX(独) 16054.360 +365.590 +2.33%
- BTC 61023.22 -336.22 -0.55%(未確定)
主なテクニカル指標
各指標・オシレーターの状況です。
皆様のフォローされている指標のご参考になれば。
特記事項 | 最高値突破 現在20週EMAがサポートに |
MACD | 下向きもゴールデンクロス間近 |
RSI | ダイバージェンスを否定?5月第1週の73.91を超えられるか |
ボリンジャー | スクイーズ+2σ上限付近ここからバンドウォーク? |
一目均衡表 | 一目均衡表は三役好転状態キープ |
乖離率 | 100週SMAから約21%乖離 |
S&P500 週足
特記事項 | こちらも最高値突破 現在20週EMAがサポートに |
MACD | まもなくゴールデンクロス |
RSI | 高値止まり |
ボリンジャー | +2σ越え・再度バンドウォーク開始? |
一目均衡表 | 三役好転状態キープ |
乖離率 | 100週SMAからの乖離率28.98% |
特記事項 | 最高値更新 |
MACD | GC達成 |
RSI | 現在71付近・高値圏ではあるものの過去は83以上まで記録あり |
ボリンジャー | バンドウォーク開始? |
一目均衡表 | 三役好転状態キープ |
乖離率 | 100週SMAからの乖離率34%OVER! |
特記事項 | 上昇チャネル形成中 下落トレンドラインブレイク→裏タッチ達成政局と米国の複数イベントこなし上昇 20週と50週SMAデッドクロス懸念 |
MACD | すぐにGC→現在参考にならず |
RSI | 56.17 上方向で確定? |
ボリンジャー | 特に傾向なし |
一目均衡表 | 3週前に転換線が基準線上抜け 上昇予測するものだったか |
乖離率 | 200週SMAからの乖離率25% |
特記事項 | 引き続きパーフェクトオーダー 2012年末より上昇チャネル形成 チャネル上高値圏なので注意 |
MACD | 方向性無し |
RSI | 57.75方向性なしもプラスモメンタムキープ |
ボリンジャー | 8月末のスクイーズ後エクスパンション ただし勢いは限定的 |
一目均衡表 | 三役好転状態キープ |
乖離率 | 200週SMAからの乖離率19.46% |
特記事項 | 上昇チャネルの中で高値からの下落チャネル形成中 →今週は強い陽線・上昇チャネル中線にタッチし 方向お転換か? 各SMAが密集してきている→パワー蓄積中 100SMAと200SMAは8月にGCしたばかり |
MACD | プラスも方向性無し |
RSI | 51.95でGD、しかし方向性無し |
ボリンジャー | 特に傾向無し |
一目均衡表 | 遅行スパン上抜け・転換線上抜け・雲の中を上昇中 雲上抜けで三役好転達成 ただ上記オシレーターと同様方向性なし |
乖離率 | 200週SMAよりはまだ上・乖離率は小さい |
特記事項 | 青い上昇チャネル上抜け確定か →上昇チャネル上限線ブレイクからの裏タッチ達成済 パーフェクトオーダー形成 週足レベルでは非常に強いチャート形状 |
MACD | マイナスもMACD線が上向きに GC間際 |
RSI | 63.98 強気モメンタム決定か? |
ボリンジャー | 2016年以来の縮小幅でスクイーズ中 今週で+2σ越え・バンドウォーク始まる? |
一目均衡表 | ギリギリだが転換線上抜け 再度三役好転 |
乖離率 | 200週SMAから25%以上の乖離 歴史的に高いレベル→注意 |
特記事項 | まもなく短期SMAが200SMAをGCしそう 出来高が伴っていないので判断難しい サプライズ金利据え置きにより強い陽線 |
MACD | GC達成 プラス |
RSI | 64.17 強くモメンタム達成か |
ボリンジャー | +2σに張り付く エクスパンションに引き続きバンドウォーク開始か? |
一目均衡表 | 三役好転状態キープ |
乖離率 | 200SMAの上で推移も乖離率は小さい |
特記事項 | パーフェクトオーダー形成も 100SMAと200SMAがクロスしそう また三尊形成にも注意・三尊が有効になった場合1800近辺までの下落可能性 EMAリボンのサポートは効いている様子 |
MACD | マイナス圏 |
RSI | 52.44 方向性無し? |
ボリンジャー | 特に大きな傾向無し |
一目均衡表 | 転換線割り込み |
乖離率 | 200週SMAからの乖離は11.46% |
特記事項 | 現在下落中 各SMAはパーフェクトオーダー EMAリボンにもきっちりとサポートされ上昇 |
MACD | プラス(8月にGC) |
RSI | 64.07強気モメンタム ただしダイバージェンスが発生かも? |
ボリンジャー | 主な傾向なし |
一目均衡表 | 三役好転(遅行スパンも上抜け) |
乖離率 | 200週SMAから255%! |
振り返り
アメリカ主要3指数は今週も高値を更新してきました。
多くの重要指標があり、今までの強気相場を崩しかねない懸念も多くありましたが、終わってみれば力強く上昇しています。
テーパリングのような懸念点はしっかりと織り込みながら、さらなるネガティブサプライズはなく、相場は好感しているようです。
日本では政局も相まってさらなる懸念がありましたが、蓋を開けてみれば自民党単独で絶対安定多数獲得と、大きな経済イベントがことごとくポジティブに働く週となりました。
しかし全ての業種がプラスなわけでもなくて、鉄鋼業のように非常に強い業績発表がありながらも中国相場の悪化を嫌気されたり、業種によっても好不調の波が認められます。
全業種が上がるお祭りというわけではなさそうですので、より深い分析が必要ですね。
その他ヨーロッパも力強い状況を見せています。
特にドイツはチャネルの上抜けのような動きを見せています。
最高値も更新していますので、今後も強い上昇が見られるのでは無いでしょうか。
注目の経済指標と結果
今週の主な経済指標振り返り
10/31 衆院選
11/3 FOMC議事要旨発表
11/4 BOE政策金利発表
11/5 米国雇用統計+失業率発表
振り返り
米株は続伸。
米10月雇用統計が市場予想を上回る強い結果となり、景気回復への楽観的な見方が強まりました。
また、ファイザーのHIV治療薬がコロナウイルスの重症化リスクを89%低下させるとのニュースも経済活動正常化期待を高め強気相場となりました。
主な銘柄ではボーイングが5.37%高、ビザ、ウォルト・ディズニーも3%超上昇、S&P500の11セクターはヘルスケアを除く10セクターが上昇。
エネルギー、資本財、公益、素材、一般消費財、コミュニケーションが上昇しました。
その他にも、ファイザーが10.86%高、旅行需要の回復を背景に好決算を発表したエクスペディアが15.6%高、クルーズのロイヤル・カリビアン・クルーズ、カーニバルや空運のデルタ航空、カジノのラス・ベガス・サンズなども7-8%上昇。
今週の相場経過
・週初は前日の衆院選での自民党健闘により、これを好感した買いが集中
・4日(木)はFOMC通過後の米株高を受け、リスク選好の展開に
・週末は買い気盛り上がらず
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比718円(2.49%)高の2万9611円と2週連続の上昇となりました。
日本株は弱い弱いと言われていますが、それでも日経平均では200週SMAから25%上振れしている等高値圏で推移している事は変わりありません。
他先進国の株価がそれ以上に調子が良いので遅れている様に見えますが、、、
米国決算
ここでは主な決算発表銘柄の一株益、その他株価への反応などを報告します。
エアビーアンドビー <ABNB> が大幅高。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.22ドル(予想:0.77ドル)
(10-12月・第4四半期見通し)
・売上高:13.9~14.8億ドル(予想:14.3億ドル)
ペロトン・インタラクティブ <PT> が大幅安(35%超下落)。
同社は短期的な逆風の可能性を完全に把握しておらず、見通しの下方修正、特に2022会計年度の下期にリスクにさらされる可能性があるとしている。
同社は現在、現金喪失に陥る危険な状態にあるとも指摘した。
(7-9月・第1四半期)
・1株損益:-1.25ドル(予想:-1.13ドル)
(通期見通し)
・売上高:44~48億ドル(従来:54億ドル)(予想:54億ドル)
スクエア <SQ> 第3四半期決算を発表
株価は寄り付きこそ下げて始まったものの、市場全体のムードがよくプラスに転じている。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.37ドル(予想:0.37ドル)
ウーバー・テクノロジーズ <UBER> が第3四半期決算を発表。時間外で株価は下落。
(7-9月・第3四半期)
・1株損益(調整後):-1.28ドル(予想:-0.33ドル)
モデルナ <MRNA> が大幅安。
第3四半期決算を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回った。
新型ウイルス向けワクチンの販売が予想を下回る。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):7.68ドル(予想:9.07ドル)
(通期見通し)
・売上高:170~222億ドル(予想:207億ドル)
ロク <ROKU> が下落。
前日引け後に第3四半期決算を発表1株利益は予想を大きく上回った。
ただ、第4四半期のガイダンスで、売上高が予想を下回ったことが嫌気されている。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益:0.48ドル(予想:0.08ドル)
(10-12月・第4四半期見通し)
・売上高:8.85~9.00億ドル(予想:9.46億ドル)
クアルコム <QCOM> が大幅高。
前日引け後に第3四半期決算を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.55ドル(予想:2.26ドル)
(10-12月・第1四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.90~3.10ドル(予想:2.58ドル)
振り返り
相場全体としてはファイザーが発表した経口ウイルス薬の話題のほか、
振り返ってみれば結局、重要指標も株価に追い風となるような結果となり多少決算が悪かった銘柄も市場の勢いで
上昇していく形となりました。
ただし、金融緩和時のようにどの株価も上がるボーナスステージはもう終了し、
しっかりと企業業績を創出できる銘柄に注目が集まる市場に変化していきそうな予感がする1週間でした。
また、経口抗ウイルス薬をファイザーが発表した事でモデルナの株価は暴落しています。
世界共通ですが、注射と経口どちらを選ぶ?となったらほぼ100%の方が経口を選ばれるのでは無いでしょうか。
有効性も限りなく100%に近く、ワクチンと合わせることで新型コロナウイルスの脅威というものはなくなると思います。
いよいよ経済正常化に向けた銘柄が上昇してくるでしょう。
それにしてもアメリカの株は改めて良いなと思います。
予想を上回る業績をしっかり創出できればしっかりと株価は反応するし、そうでなければ下方向にしっかりと反応する。
後出しで「出尽くしだった」とかそういう部分がない
為替概況
今週の結果まとめ
- 銘柄 終値 前週比 騰落率
- ドル円 113.387¥ −0.594 −0.52%
- ユーロドル 1.15680$ +0.00061 +0.05%
- 先週の大きな陽線により過熱感もあった為、今週は金曜にかけて続落
- SMA 50週SMAと100週SMAでゴールデンクロス完成
- RSI 66.53・70OVERから戻ってきている
- MACD ゴールデンクロス達成
- BB +2σ内に帰還・ただしエクスパンションは始まったばかり
- 出来高 9月以降出来高上向き
- 一目均衡表 三役好転状態キープ
- フィボナッチ 78.6%のライン上・ここが割れたら61.8%まで戻す?
ユーロドル テクニカル分析変化
- 若干の陽線もピンバーで終了
- SMA 200週SMAのサポートを何度も試している
- RSI 37.85 下方向で決定?
- MACD 下向き
- BB ー2σ付近ではあるもののバンドウォークは無し
スクイーズも特に認められず - 出来高 低下傾向
- 一目均衡表 雲下抜け・三役逆転完成
振り返り
☆米雇用統計改善も早期利上げ観測後退でドル売り強まる
5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円03銭へ強含んだのち113円30銭まで下落。
雇用統計で失業率が予想以上に低下したほか、非農業部門雇用者数も予想を上回る伸びとなる強い結果を好感し一時的にドル買いが優勢となりました。しかし、欧米各国の利上げ観測の後退に連れた長期金利の低下でドル売りに。
週前半は利上げ懸念、そして円買いも相まってドル高、円高となりリスク回避が懸念される相場となりましたが、予測通りのFOMC議事要旨、BOEの利率据え置き、雇用統計の結果によって株高、ドル売りの形となりました。
テクニカル面を見ると、ドル円はまだ上方向です。週足は長期足ですので、雇用統計とは言えど大きな波の中の小さな一つでしかありません。
ドル売りは進行したとしてもそれ以上の円売りが進行した場合、引き続きの円安が続く可能性がありますので、十分な注意が必要です。
ユーロドルは200週SMAをいよいよ下回ったかと思いましたが、結局はピンバーでサポートされるような形となりました。
このままドル売りユーロ買いが進むとすれば、ここから上に向かっていく事を念頭に置く事が必要です。
主な要人発言
豪準備銀行(RBA)四半期金融政策報告
✔️「GDP見通しは2021年12月が+3.0%(前回は+4.0%)、2022年12月が+5.5%(前回は+4.25%)、2023年12月が+2.5%(前回+2.5%)」
✔️「基礎的インフレ見通しは2021年12月が+2.25%(前回は+1.75%)、2022年12月が+2.25%(前回は+1.75%)、2023年12月は+2.50%(前回は+2.50%)」
✔️「最初の利上げは2024年となる可能性が高い」
デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
✔️「最近のインフレ高進の要因は本質的に一時的なもの」
✔️「来年はインフレが低下する」
ラムスデン・イングランド銀行(BOE)副総裁
✔️「賃金インフレを防ぐために利上げが必要」
✔️「労働市場はひっ迫していくと考えている」
英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
✔️「最近のインフレ高進の要因は本質的に一時的なもの」
✔️「0.10%の据え置きを賛成7・反対2で決定」
✔️「国債買い入れ枠の8750億ポンドの据え置きを賛成6・反対3で決定」
✔️「社債買い入れ枠を200億ポンドの据え置きを全会一致で決定」
✔️「インフレのピークは2022年4-6月期に4.80%(前回 2022年1-3月期 4.02%)」
✔️「CPIインフレを持続的に2%の目標に戻すには、今後数カ月にわたって金利を引き上げる必要」
米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
✔️「委員会はFF金利の目標誘導レンジを0-0.25%に維持することを決定し、労働市場の状況が委員会の最大雇用の評価に一致する水準に達し、インフレ率が2%に上昇して当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまで、この目標誘導レンジを維持することが適切だと予想する」
✔️「昨年12月以降、経済が委員会の目標に向けてさらに著しく進展したことを考慮して、委員会は月間ペースで米国債を100億ドル、住宅ローン担保証券を50億ドル削減し始めることを決定した」
✔️「今月下旬から委員会は、米国債の保有を少なくとも月700億ドル、および住宅ローン担保証券の保有を少なくとも月350億ドル増やす予定」
✔️「委員会は12月から米国債の保有を少なくとも月600億ドル、および住宅ローン担保証券の保有を少なくとも月300億ドル増やす予定」
✔️「委員会は資産購入のペースを毎月同様に削減することが適切であると判断するが、経済見通しの変化によって正当化される場合は購入のペースを調整する準備がある」
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
✔️「「実質GDPの伸びは著しく鈍化している」
✔️「まだ利上げのタイミングではない」
✔️「来年の4-6月期か7-9月期にインフレは減速するだろう」
ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
✔️「中期的なインフレの見通しは依然として抑制されている」
✔️「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)が終了した後でも、金融政策が回復を支援するために重要」
ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
✔️「大型の経済対策を11月中旬に策定」
✔️「年内の早期に補正予算を成立させる」
トラス英外相
✔️「フランスが漁業権について撤回をしなければ行動を示す」
✔️「フランスが(漁業権に関する)脅しをやめなければ、貿易で行動を示す」
✔️「フランスの脅しは選挙が要因なのかもしれない」
イエレン米財務長官
✔️「米国経済が過熱しているとは思わない」
✔️「12月3日の期限までに、債務上限を引き上げるように上下両院のリーダーに伝える」
✔️「国際的な最低税率は15%に設定したが、各国でそれより引き上げることはできる」
以上こんなところです。
来週も頑張っていきましょう。